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ルーブリックとは何ですか?類似のものと対比させながら特徴を明確にしてください
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ルーブリック(Rubric)とは、評価の基準を具体的な尺度や項目によって明示化した評価ツールの一種です。主に教育現場において、学生の成果物やパフォーマンスを客観的・公正に評価する目的で利用されます。
ルーブリックの構成要素
ルーブリックは以下のような構成を持っています。
- 評価項目(Criteria)
- 評価対象の成果物やパフォーマンスを評価するための項目(例:「論理性」「創造性」「表現力」など)
- 評価尺度(Levels of Performance)
- 各評価項目について段階的に示された基準(例:「優秀」「良好」「及第」「不十分」など)
- 記述的評価基準(Descriptors)
- それぞれの評価尺度が具体的にどのような状態を指しているかを明文化した記述
評価項目 |
優秀 |
良好 |
及第 |
不十分 |
論理性 |
主張が明確かつ論理展開が一貫している |
主張は明確だが、論理展開に若干の不整合がある |
主張が曖昧で論理展開に不足がある |
主張が不明確で論理展開が破綻している |
ルーブリックの特徴
- 評価基準が明確で、主観的な評価の偏りを抑制する。
- 評価される側が評価基準を理解しやすく、自己評価や相互評価にも活用可能。
- パフォーマンスのレベルを具体的に把握でき、フィードバックとしても有用。
類似の評価方法との対比
ルーブリックを理解するために、類似する評価手法と比較し、その特徴を明確にします。
①チェックリスト(Checklist)との対比
- チェックリストとは、評価項目の達成の有無(「はい/いいえ」など)だけで判断する評価方法です。
- 違い:
- チェックリストは達成の有無のみを評価するため、質的な違いやパフォーマンスの段階的な差異を評価できません。
- 一方でルーブリックは達成の程度や質的側面を段階的に評価できるという特徴があります。
項目 |
チェックリスト |
ルーブリック |
評価尺度 |
達成/未達成 |
優秀/良好/及第/不十分など段階的 |
質的評価 |
できない |
できる |
フィードバック |
不十分(達成の有無のみ) |
詳細(改善点や達成度合いを明示できる) |
②評価基準表(Rating Scale)との対比