ニコラス・クリスタキス(Nicholas A. Christakis)
イエール大学ヒューマンネイチャー・ラボ所長、およびイエール大学ネットワーク科学研究所所長。医師。専門はネットワーク科学、進化生物学、行動遺伝学、医学、社会学など多岐にわたる。
1962年、ギリシャ人の両親のもとアメリカに生まれる。幼少期をギリシャで過ごす。ハーバード・メディカルスクールで医学博士号を、ペンシルベニア大学で社会学博士号を取得。
人のつながりが個人と社会におよぼす影響を解明したネットワーク科学の先駆者として知られ、2009年には『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」に、2009年~2010年には2年連続で『フォーリン・ポリシー』誌の「トップ・グローバル・シンカー」に選出されるなど、アメリカを代表するビッグ・シンカーの1人。2020年の新型コロナウイルス感染拡大に際しては、感染経路対策を『ネイチャー』誌などで発表し、大きな注目を集めている。
本書『ブループリント』は、一般読書界や学術界のみならず、ビル・ゲイツ、エリック・シュミット、マーク・アンドリーセンらビジネス界のトップランナーからも熱烈に支持され、ニューヨークタイムズ・ベストセラーを記録している。
私たちはみな友人、家族、仕事の同僚などから構成される広大な社会的ネットワークに組み込まれています。幸せから肥満まで様々な特性がどのようにして人から人へ広がっていくかをニコラス・クリスタキスが追跡し、ネットワーク内の位置が気付かぬうちに私たちの生活にどう影響を与えるかを紹介します。

For me,/ this story begins about 15 years ago,/ when I was a hospice doctor/ at the University of Chicago.//
話は15年前にさかのぼります シカゴ大学でホスピス医として働いていたころのことです

And I was taking care of people/ who were dying and their families/ in the South Side of Chicago.//
シカゴ南部で死期の近い人々と その家族のケアをしていました そして

And I was observing/ what happened to people and their families/ over the course of their terminal illness.//
末期患者と家族に起こることを 目の当たりにしていました

And/ in my lab,/ I was studying the widower effect,/ which is a very old idea/ in the social sciences,/ going back/ 150 years,/ known as "dying of a broken heart."//
そして研究室では「配偶者を亡くして受ける影響」について 研究していました これは社会学では 150年前からある古い考えで 「悲嘆のあまりの死」として知られています

So,/ when I die,/ my wife's risk of death can double,/ for instance,/ in the first year.//
例えば私が死んだ場合その後1年間は 私の妻も亡くなる可能性が2倍になるのです

And I had gone to take/ care of one particular patient,/ a woman/ who was dying of dementia.//
私はある患者のケアを行なっていましたが この患者は末期の認知症の女性でした

And/ in this case,/ unlike this couple,/ she was being cared for by her daughter.//
写真の二人とは違い この女性の場合は 娘さんが介護をしていました